おとなとこどものはなしあいin市議会議場
開催日:9月2日(日)
子どもの提案
去る2018年9月2日㈯、立川市議会議場において、「おとなとこどものはなしあいin市議会議場」が行われました。参加者はおとな74人、子ども49人、合計123人。議場は傍聴席まで7〜8割の入り。
発表する子どもたち、話し合いや審査をするおとなたちとも、ちょっと緊張している感じ。
この日は新たな夢に「ウドラ夢たち基金」から支援を受けたい2つのグループ(中・髙・大学生からなる①「Cキューブ for Children’s Rights」と②「6小4年生」)からの提案と、昨年度採択されて、今年6月〜8月に約束通り実施した3つのグループ(③「オリンピック競技体験」と④「環境フェアにブースを出したい」と⑤「6小ラビットプロジェクト」)からの活動報告です。
開会です♪
まずは清水立川市長のあいさつのあと、「ウドラ夢たち基金」の清水浩代代表(市長と同じ苗字だけど親せきではないんだって)から『夢をかなえるということ』というおはなし。
☆今から39年前に店員さん3人のおもちゃと人形のお店だった立川の「コトブキヤ」にお嫁に来ました。いろんな苦労を重ねながらひとつずつ情熱でそれをクリアして、地域一番店になりました。
今では世界中のいろんな街にお店とお客さまを持つ、外国でも知られたホビーメーカーになりました。
そのころから楽しみに通ってくれたたくさんの子どもたちの中から、いまではゲームデザイナーやクリエーター、脚本家、おもちゃやさん経営など、夢を叶えて活躍する人になった「コトブキヤの卒業生」がいっぱいいます。
小さな一軒の模型屋さんだったお店「コトブキヤ」もいまではサンサンロードに本社ビルを建て、就職希望の学生さんが会社説明会に500人も集まってくれる人気企業になりました。
みんなもまわりの人たちに夢をたくさん語って、力を貸してくれる人をいっぱい見つけて、夢をどんどん実現しようね!
さぁ、いよいよ、子どもたちからの発表です。平成30年度の新規提案♪
①「Cキューブ for Children’s Rights」の提案は「クリアファイルをつくろう」
夢育て・たちかわ子ども21プラン推進会議の子ども委員メンバーであるこのグループは、「子どもの権利」が批准されている日本で、立川でも権利が守られていない事例があったり、子どもたち自身に「子どもの権利」が知られていない現状に対して、ファイルという身近なグッズを使って子どもたちに「子どもの権利」を知ってもらいたい、という提案。
作ったファイルは立川の小学4年〜中学3年生までの全員に配りたい(9000枚)、また平成31年度に立川市で実施される「地方自治と子ども施策全国自治体シンポジウム」でおとなにも配りたい(1000枚)。
だから10000枚作る費用27万円を支援してほしい。そして子どもたちが親しみを持てるように、ウドラのデザインを使わせてほしい。
☆ウドラのデザイン使用に対しては、版権管理のコトブキヤ:ウドラ部長から「関係するおおぜいのおとなの意見も聞かなきゃならないけど、相談に乗るからデザインから話し合いましょう」とうれしい応援のことば。
☆審査員からは、「子どもの権利の何を一番伝えたいか」「まとまった金額の契約をするのに子どもだけでだいじょうぶ?」「学校に行けてない子や市外の私立校の子たちにはどうやって渡す?」などの質問。
☆結論としては、「支援します!」と「ウドラ夢たち基金」清水代表からうれしいお返事。
☆ただし、「子どもから子どもに伝える子どもの権利」という独自性を活かして、何を一番伝えたいかよく考えて。市立の小中学校に行ってない子たちにも手渡せるような方法も考えてね、との注文も。
②「6小4年生」の提案は「富士山ホタルモノレール」
やりたいことは多摩モノレールのホームドアやイスのカバーや切符などに、富士山やホタルをデザインしたい。どうしてやりたくなったかというと、学校の立川市民科の授業で、去年は銭湯絵の富士山を、今年はホタルについて勉強。
夏には多摩モノレールの立川南駅工事囲い壁面に自分たちの富士山の絵が飾られたりしている。
モノレールからは富士山がきれいに見えるし、ホタルもきれいだから、みんなが喜んでくれると思う、という提案。
☆「提案金額の25万はどうやって計算したの?事前に多摩モノレールさんと相談したの?」とのおとなからの質問に、「していない」「先生から聞いた」とのお返事。
審査員からは「25万円って、おとなの人が1か月働いてやっと稼げるくらいのすごい金額なんだよ。
提案する前に、もう少ししっかり調べた方がよかったね」という意見。
☆会場に来てくれた多摩モノレールの人に、「その金額でほんとにできますか?」と確認すると、それは難しいとの答え。
モノレールに何かのポスターなどを飾る、というのは、一般的に「交通広告を出す」ということになって、大きさや数、貼る場所や期間によって値段は色々。
でもみんなが提案したことは、25万円ではとてもできない。さあ、どうする?
ここで、ビックリした「6小4年生」は急遽、会場で作戦会議。提案どおりじゃないとしても、できる金額の中でモノレールに何かを飾りたい、ということで、多摩モノレールさんに「何か25万円で出来ることはありますか?」と再質問。
モノレールさんは「方法は色々あるので、何が出来るか相談していきましょう」とのお返事。
☆だけどちょっと待って!「6小4年生」の提案にウドラ夢たち基金の審査員はまだハンコついてない。
25万円という金額も、出してもらえるかどうかも、まだわからない状況。
みんなのやりたい気持ちは伝わったけど、提案内容は今のままではちょっと無理。
もっとしっかり話し合って、おとなの人にも相談して、計画を練り直してからもう一度、ウドラ夢たち基金に再提案してください。
☆結論としては、「保留。再提案」となりました。しっかり考えたいい提案、待ってるよ!
さて後半は、実現できた活動の報告です。平成29年度の実施事業報告♪
③「オリンピック競技体験」グループは、7/26㈭、泉市民体育館でボルダリングの子ども体験会を開催しました
立川市の全小学校の4〜6年生に4300枚のチラシを配って6/25に受付を開始したら、3日後の27㈭にはすぐに定員の30名がいっぱいに。
キャンセル待ちが23人も出てしまい、定員を40名に増やしました。
当日は39名の参加で、みんながとても楽しみに集まってくれたことがわかりました。
大きなマットを動かしたり、テープを貼ったり、イスを並べたり、準備や受付もがんばりました。
コーチに教えてもらいながら、それぞれに合ったむずかしさの壁に挑戦。清水代表と一緒に見に来てくれたウドラとも記念撮影。
アンケートでは「またやりたい」という人がとても多くてうれしかったし、今回参加できなかった人もいたので、またやりたいです。
④「うえきッズ」の提案は「環境フェアにブースを出したい」
6/3㈰、子ども未来センターで開催された環境フェアにブースを出し、最初からの目的だった「立川は植木の生産がさかんなことをみんなに伝えたい」「自然や環境を大切にしたい」のためにがんばりました。
植木については、事前に植木農家さんに取材に行って、「立川の植木」というパンフレットを作りました。
環境フェアでみんなに書いてもらうメッセージカードを牛乳パックでつくったり、みんなに配る朝顔のタネを数えてふくろにつめたり、事前準備や宿題がけっこうあってたいへん。
でも当日は小さい子からおとなまでたくさんの人が来てくれて、134枚ものメッセージカードが用意した2本のモミの木(立川の植木農家さんから借りたもの)に飾られました。
たいへんだったけど、続けていくうちにたのしくなった。
立川の植木のことや、自然を大切にする気持ちを知れてよかったし、これからも多くの人に知ってもらいたいです。
⑤「6小ラビットプロジェクト」
去年の夏に亡くなってしまったウサギの代りに新しくみんなでふれあえる動物を飼いたい、と思っていました。2月に提案が認められて、すぐにできると思ったけど、春休みには校長先生との相談や話し合いがなかなか進まず、先生との都合も合わなくてできませんでした。
まず6/1㈮に飼育委員のみんなとうさぎ小屋の掃除。小屋の外の雑草をぬいたり、小屋のサビ取りやペンキ塗りもしました。
すごくたいへんだったけど、6/3㈰にはPTAの人や地域の大人の人、同級生や下級生などとてもたくさんの人が協力してくれて、草取りやペンキ塗りもでき、うさぎ小屋がきれいになりました。そして6月下旬、ついに6小にうさぎがやってきました。
2匹がオスで1匹がメス。まだ小さくて外は暑いので、今はまだ事務室で飼っています。
用務員さんたちにも協力してもらいながら、飼育委員が交替でお世話しています。
中休みや昼休みの「ふれあいタイム」はとても人気です。用務員さんや地域の人たちが手伝ってくれてうれしかった。
名前は今、募集中で、これから決めます。飼育活動は夏休み明けから始まります。
最後に・・・
それぞれのグループ、緊張しながらもしっかり発表しました。おとなからの質問もいっぱい出ました。
今年もいいはなしあいができたと思います。
★「ウドラ夢たち基金」の清水代表(審査委員長)から
「みんなの夢を聞いていてわくわくしたよ。もっともっといっぱい、どれを選ぼうかまようくらいたくさん提案が出てくるといいな。一度の提案が通らなくても、夢を実現する為に情熱を持って取り組もう! あきらめずに続けるのだっ! 必ず叶う時がくるから!」