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Activity活動紹介

貧困と節電の大切さを伝えたい~立川市子ども未来センターで防災備蓄品と新聞を配布

2022年度の「こどもとおとなのはなしあいin市議会議場」で提案・採択された「貧困と節電の大切さを伝えたい」(チーム「R&Y」)の活動について報告します。

 

チーム「R&Y」は、立川市立第四小学校の4年生2人。チーム名はそれぞれの名前の頭文字です。

学校の授業でSDGsについて勉強したとき、日本の子どもの7人に1人が相対的貧困の状態であること(持続可能な開発目標1:貧困をなくそう)、電気を使うことで地球の温暖化につながっていくので節電をすることが大事だということ(同7:エネルギーをみんなにそしてクリーンに)の2つにとくに興味を持った2人は、このことをみんなにも知ってもらいたいと強く思い、「こどもとおとなのはなしあいin市議会議場」で提案を行いました。

 

提案内容は、貧困問題と節電についての自分たちの考えをまとめた新聞を作って、立川市の防災備蓄品と一緒に市民に配布したい、というものでした。

 


審査員のおとなたちからは、「大きな社会問題に取り組もうとする熱意は伝わったけれど、もう少し内容の整理が必要だと思います。周りのおとなたちにも協力してもらって進めましょう」というアドバイスがあり、提案は採択されました。

 

備蓄品と新聞の配布は、11月23日(水・祝)に「立川市子ども未来センター」で実施することがすんなりと決まりました。
でも、ここから先が大変でした。
当日までにやらなければいけないことは

  • 自分たちの考えをまとめた新聞を作る
  • 立川市の備蓄品を集めるために防災課に協力のお願いに行く

などがあります。

 

中でも、自分たちの考えをほかの人が分かるようにまとめる、というのが難しかったようです。
2人で一生懸命考えて作った手書きの新聞(下書き)を、市役所の子育て推進課のみなさんに見てもらったのが10月中旬。
おとなたちの添削を受けて、ようやく出来上がったのが、こちらのSDGs新聞です。

すごい。
アドバイスをもらったとはいえ、短期間でこんなに情報が整理されて分かりやすい新聞が作れたということには驚きました。
Rさん、Yさん、それぞれがみんなに何を伝えたいのか、きちんと書かれていますね。

 

10月31日には、保護者付き添いの下、立川市の防災課を訪問しました。
そこでは、子どもたちの言葉で、備蓄品を提供してほしい理由と自分たちがやりたいことをはっきりと伝えることができて、アルファ化米五目御飯、アルファ化米山菜おこわ、水、クラッカー100セットを提供してもらうことになりました。
このときのプレゼンテーションには、防災課のおとなたちもとても感心したそうです。

 


そして迎えた当日は、残念ながら雨模様。
さらにRさんが体調不良で参加できなくなるというハプニングも重なり、Yさんはちょっと不安げな様子。
それでもお父さん、お母さん、さらに妹さんも全面協力してくれて準備を始めました。

 

こうやって一つ一つの紙袋に、立川市からいただいた備蓄品を一つずつ詰めていきました。

 

 

配布開始は11時。
約1時間で100個の袋詰めを行い、テーブルのセッティングや飾りつけまでするのは大変でしたが、何とか間に合いました。
紙袋もエコを意識したおしゃれなもの、クリスマスを意識したディスプレイもすてき。

 


冷たい雨の中、たくさん人は集まってくれるでしょうか。
お手伝いをした立川市子育て推進課のメンバーや、私たちウドラ夢たち基金メンバーも、みんなドキドキしていたのですが、開始少し前に外を見ると何やら待っている人の姿も!
担任の先生やクラスメートも来てくれていました。

 

 

R&Yの2人がSDGsに関心を持ったのも、担任の先生の授業がきっかけでした。
先生は、2人が「貧困と節電の大切さを伝えるために備蓄品と新聞を配る」という活動を行うということを知って、前日の22日に、2人に発表の時間を作ってくれました。
さらに、「明日はみんなで行きましょう」と呼びかけてくれてくれたのだそうです。

 

お友達の中には、手伝いを買って出てくれた人もいて、備蓄品と新聞のセットはどんどん少なくなっていきました。
そして、さらに集客に一役買ったのは、われらがウドラ。

 

 

あー!ウドラだ!
ウドラは登場するや否や子どもたちに取り囲まれました。
また当日は立川南口商店街のウォークラリーイベントもやっていて、子ども未来センターに人が集まってきていたので、そこでも声がけをして備蓄品を配ることができました。

 

 

開始から1時間後。
100人目のお客さまが現れて、備蓄品とSDGs新聞が入った100個の紙袋はすべて配り終わりました。

 

実はR&Yの2人、こういう活動をするということを学校でお話ししたりするのが恥ずかしかったのだそうです。
だからずっと周りには言わず、人を頼らずに自分たちだけでやっていくという気持ちで取り組んでいたのでした。
でも2人の頑張りを知った担任の先生が、そっと手を差し伸べてくれて、クラスメートの前で発表することができ、さらに当日はお友達もたくさん来てくれて、お手伝いをしてくれる人まで現われるという結果に。
「貧困と節電の大切さを伝えたい」と始めたこの配布イベントは、大成功でした。

 

イベントを終えて、Yさんとお友達、担任の先生に感想を聞きました。

 

Yさん:新聞づくりが大変でしたが、新聞と防災備蓄品を受け取ってもらえたのでうれしいです。100人にしっかり配れて良かったです。手伝ってくれるお友達も来てくれたのもうれしいです。
手伝ってくれた友達:正直面白い。楽しかったです。
担任の先生:子どもたちが学校外でこのような活動をしていることに驚きました。学校でも今回のことを伝えていきたいです。

 

 

9月の「こどもとおとなのはなしあいin市議会議場」で、ウドラ夢たち基金の清水浩代代表は「仲間って?」という題でみんなにお話をしました。
そのとき、「お友達、家族、先生、いろんな人を仲間にして、夢を実現していきましょう」と言われたのですが、まさにこのチームは、それを体現したわけです。
すばらしい成果だったと思います。