こどもとおとなのはなしあいin市議会議場 2024年9月7日(土)
2024年9月7日(土)、立川市市議会議場で「こどもとおとなのはなしあいin市議会議場」が行われました。
「こどもとおとなのはなしあいin市議会議場」は、立川市のこどもたちが「あったらいいな、こんなもの」「できたらいいな、こんなこと」という夢(提案)をおとなたちの前で発表し、夢の実現にかかる費用を「ウドラ夢たち基金」に出してもらえるかどうかの審査を行うもので、毎年1回開催されています。
ここで提案発表ができるのは、立川市在住または立川市内の学校に通う小学4年生~高校3年生で、事前の一次選考を通ったグループ。
今年は、小学生から高校生までさまざまな年代から多数の応募がありましたが、書類審査の結果、以下のとおり高校生のグループ3組が登壇することになりました。
◎立川女子高等学校 SDGirls 未来の女性チーム
提案タイトル:The future of working women-働く女性の未来について女子高生・女子大生・社会人の皆さんと一緒に―
◎立川女子高等学校 SDGirls モルックチーム
提案タイトル:モルックから広がるみんなの輪
◎ヒューマンキャンパス高等学校 ヒューマンボランティア部
提案タイトル:立川南口商店街謎解きイベント企画
聞き手のおとなは、夢育て・たちかわ子ども21プラン推進会議委員のみなさんと、審査員でもある「ウドラ夢たち基金」のメンバー。
ファシリテーター(進行役)は、山中ゆう子さんほか「チャイルドラインたちかわ」のみなさんが務めました。
今年度の提案は高校生チームの3件
午前10時、開会。
まず初めに、立川市子ども家庭部の矢ノ口美穂部長、続いて「ウドラ夢たち基金」の清水浩代代表からのごあいさつがありました。
その後、進行は「チャイルドラインたちかわ」のみなさんに託され、こどもたちの提案発表が始まりました。
各チームの発表時間は5分、それについての質疑応答が15分という時間配分で進めていきます。
最初の発表者は、立川女子高等学校「SDGirls 未来の女性チーム」のみなさん。
自分たちの進路や将来を考える中で、働く女性の考えや苦労している点などを知りたいと思い、講演会とグループワークなどを通して働く女性たちと交流するイベントを提案をしました。
続いて、立川女子高等学校「SDGirls モルックチーム」のみなさん。
年齢、性別、障害の有無などに関係なく誰もが同じ土俵で競うことができるスポーツ「モルック」を楽しむ大会を企画しました。
最後は、ヒューマンキャンパス高等学校「ヒューマンボランティア部」のみなさん。
学校のある立川駅南口の商店街の活性化を目指し、地元に住んでいる人たちに参加して商店街を回遊してもらう「謎解きイベント」を開催したいという提案を行いました。
以上、3チームの提案発表が終わった後は、10分間の休憩時間に入りました。
審査員である「ウドラ夢たち基金」メンバーは別室に移り、こどもたちの提案に資金を援助するかどうかをじっくり審査しました。
昨年度採択された4件の提案の活動報告
休憩後、昨年度この会場で提案を行ってその夢を実現した4つのチームが登場、報告を行いました。
1つ目のチームは、立川女子高等学校「SDGirls」のみなさん。
自分たちの身近な問題でもある「ジェンダー平等」について多くの人たちと話し合いたいということで、今年3月9日、立川市役所内の会議室で、LGBTQの当事者の方の講演会と参加者全員でのグループワークを実施しました。
続いて、第一学院高等学校立川キャンパス「第一学院の愉快な仲間たち」のみなさん。
ゴミのポイ捨てと低減を目指し、昨年10月1日に行われた立川市の「環境フェア」に出展、多くの市民の人たちに、立川のゴミの現状を知ってもらう取り組みを行いました。
さらにこのチームは報告の最後に、渋谷区で設置された「投票型喫煙所」を紹介、立川市でもぜひ設置を検討してほしいという提案も。
これに対し、“はなしあい”に出席できなかった立川市の環境対策課長からの手紙が代読されました。
3つめの報告は、立川第一中学校「立川一中生徒会本部」のみなさん。
規格外野菜の廃棄問題に着目、市内で生産された規格外野菜を集めて、料理愛好家の井口先生の指導を受けながら自分たちで調理をして、その様子を立川市公式YouTubeにアップしました。
最後は、第六小学校「ホタルの飛翔」のみなさん。
「昔はホタルがたくさん飛ぶくらい立川は自然が豊かだった」という話を聞き、学校内にホタルを育てるための設備を整えた“ホタル―ム”を作り、みんなで協力して幼虫を育て、見事に羽化させました。
「ホタルの飛翔」チームのメンバーは最後に、今年提案を行った高校生チームに対して、「(基金が出してくれるお金は)全グループで50万円だから、他のチームの事も考えて、もう少し予算を減らしたほうがいいと思います」とのアドバイスも!
1年間で、考え方もずいぶん成長しましたね。あっぱれです。
審査結果の発表と講評
そして、いよいよ審査発表の時間。
「ウドラ夢たち基金」清水代表が壇上に、そしてわれらがウドラも登場しました。
さて3つの提案の審査結果は…。
3チームとも採択決定(「ウドラ夢たち基金」で必要経費を負担する)」となりました。
◎清水代表より講評
今年度は高校生3チームでしたが、さすがに高校生ともなると深いところまで考えているなと感心しました。
自分たちが提案したこと、約束したことを実現して、失敗したことも含めてその過程を次に続く人たちにシェアしていってほしいなと思います。
★未来の女性チーム
女性と仕事の問題は、企業でも考えていかなければいけない問題です。
みんなの意見が世の中を動かしていくきっかけになると思うので、とても期待しています。
★モルックチーム
会場はもっと安く貸してもらえる所もあるし、協力してくれる人もたくさんいると思うので、相談してみてください。
大会終了後、モルックを手作りして寄付するというのもとても良い考えですね。
ぜひそこまで実現させてください。
★ヒューマンボランティア部
とてもしっかりした企画内容で、これなら市を動かせるレベルだなと思いました。
商店街の人たちともすでにしっかりと相談しているのも素晴らしいです。
この輪をどんどん広げていってほしいですね。
その後は、この“はなしあい”に参加した各チーム(今年度提案の3チーム+活動報告を行った4チーム)の代表と、聞き手・審査員を務めた各団体の代表者が、感想を話しました。
そしてこの後、マイクは傍聴席へ。
今回の“はなしあい”を見守ってくださった立川市の栗原寛教育長、さらに、酒井大史市長からもお話をいただくことができました。
今回、初めてこの“はなしあい“を見学された酒井市長からは「小学生、中学生、高校生がこんなにしっかりと提案、発表をしている、さらにおとなからの質問にもきちんと答えているのを見て、本当に素晴らしいと思いました。みなさんの熱意があれば、きっとおとなも協力してくれると思うのでがんばって交渉してください」と、エールが贈られました。
こうして今年の“はなしあい”も無事に終了。
採択された3チームの今後の活動については、またこのホームページでも紹介します。
こどもたちが夢をカタチにしていく過程をみんなで見守っていきましょう。